作家訪問
”ココチ舎”


by Tsuda Ryo

小さなこぶのような山々に囲まれた丹波。
私達が訪れた時期は秋も中頃で、キレイな稲や黒豆畑が広がっていました。
丹波地方はもともと作物がよく育つ肥えた土がありとても美味しい作物が育つそう。
天下一品の黒豆はもちろん、丹波栗や松茸など美味しそうな物があちこちに売られています。

そんな丹波なのですが、焼き物の産地としてもとても有名。日本一長い登り窯があったり、
窯ごとにしっかりとした直営店が併設されていたり、こんな規模感の大きい産地は初めてでした。

ココチ舎さんは丹波焼エリアの南の方に位置し、お店は作家の市野さんの奥さんが切り盛りしています。
作風が可愛かったり色がとてもきれいなインディゴだったりするので
奥さんがお店に立っていると作家に間違われることが多々あるみたい。笑。
そんな冗談を交えながらココチ舎さんのことを話してくれるお二人はとても柔らかく優しい雰囲気。

市野さんの家族はお祖父さんから窯をもたれて、お祖父さん、お父さん、市野さん、三人共別々の窯を
丹波に持たれているという陶芸のサラブレットのような家系。
実は市野さんの息子さんも陶芸家で今は愛媛で作陶されているというからびっくりしました。

「陶芸も伝え、受け継がれていくもの。だから、僕の作品も若い人にいいなと思ってもらって
使ってもらえたら次の世代にまた伝わるよね。」
小さい頃から陶芸が身近にあって、代々伝えてきたものがある市野さんならではの考えだなと思いました。

もう一つ、ココチ舎さんの作陶で気をつけていること、それは料理の器としての陶器だけでなく、
料理をする道具としての陶器作り。
飛び散らないすり鉢は深めに作ってあって、ごまが弾け飛ばない。
土鍋もしっかりと伊賀の土を使った本格派。
切れ味鋭い垂れない醤油差し、
どれをとっても料理をするときのかゆいところをしっかりとカバーしてくれています。

料理上手な奥さんがいるからこういうアイディアも浮かぶんだろうな
と勝手な想像を膨らませてしまいました。
また、美味しいものが盛りだくさんの丹波で生まれ育ったからこそ、
食べ物を美味しくいただくということに寄り添っているような気がしました。

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